江戸時代の駒落の手合割りを説明したいと思います。下表の通りです。
将棋段位駒落図解 | ||||||||
九段 名人 |
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香車 交 平手 |
八段 半名人 |
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定 香車 |
同上 | 七段 上手 |
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角行 交 香車 |
同上 | 同上 | 六段 上手間 手合 |
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定 角行 |
同上 | 同上 | 同上 | 五段 上手並 |
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飛車 交 角行 |
同上 | 同上 | 同上 | 同上 | 四段 強片馬 |
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定 飛車 |
同上 | 同上 | 同上 | 同上 | 同上 | 三段 並片馬 |
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一枚半 交 飛車 |
同上 | 同上 | 同上 | 同上 | 同上 | 同上 | 二段 | |
定 飛車香 |
同上 | 同上 | 同上 | 同上 | 同上 | 同上 | 同上 | 初段 |
この表から考えるに、伊藤看壽が五段昇段を掛けて、大橋宗与と争い将棋をし、右香落の有名な「魚釣り」の一局がありますが、大橋宗与は八段だったので、四段の伊藤看壽とは飛車角交じりのはずです。結局創作された話だと解ります。(すでに伊藤看壽は五段に昇段していたと考えられ、争う理由が無い)
手合から段を推測するのも面白いものです。