仲古将棋記

 最古の手合集と思われるもので、承応二年(1653年)に発行されました。従前、松井雪山氏の表でも2番目に古いことになっていましたが、清水孝晏氏の日本将棋棋書総覧によると、「象戯鏡」(古今象戯評判)は寛文三年(1663年)発行ですので、今のところ最古の手合集といえそうです。
 内容は初代本因坊と大橋宗古の十五番・初代伊藤宗看と荻野眞甫の三番・及び初代伊藤宗看と檜垣是安の有名な右香・角落の将棋である。
 これから洩れたものが後の「象戯鏡」に載っている訳です。

番号 対局者 手合 番号 対局者 手合
1 大橋宗古・本因坊算砂 平手 11 本因坊算砂・大橋宗古 右香落
2 本因坊算砂・大橋宗古 右香落 12 大橋宗古・本因坊算砂 平手
3 大橋宗古・本因坊算砂 平手 13 本因坊算砂・大橋宗古 右香落
4 本因坊算砂・大橋宗古 右香落 14 大橋宗古・本因坊算砂 平手
5 大橋宗古・本因坊算砂 平手 15 大橋宗古・本因坊算砂 平手
6 本因坊算砂・大橋宗古 右香落 16 初代伊藤宗看・荻野眞甫 右香落
7 大橋宗古・本因坊算砂 平手 17 初代伊藤宗看・荻野眞甫 左香落
8 本因坊算砂・大橋宗古 右香落 18 初代伊藤宗看・荻野眞甫 右香落
9 大橋宗古・本因坊算砂 平手 19 初代伊藤宗看・檜垣是安 右香落
10 本因坊算砂・大橋宗古 右香落 20 初代伊藤宗看・檜垣是安 角落

 管理人が所有しているものは、「仲古将棋記」の別名の書「将棋指組」を国会図書館でコピーしたものです。
※初代伊藤宗看と檜垣是安は争い将棋をして、檜垣是安は右香落に勝ったものの、角落に破れ血を吐いて死んだと 言われており、この一番は檜垣是安吐血の一局と言われています。(実際は違いそうなのですが、、、。)

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